前回は医療制度・傷病手当・労災保険について勉強しました。
今回は障害で働けなってしまった場合と死亡時にもらえる
障害年金と遺族年金について解説していきます。
目次
障害年金
前回、障害により仕事を休業せざるを得ない場合、傷病手当が最長で1年6ヶ月貰えると勉強しましたが、
1年6ヶ月以降は貰うことが出来ません。
この場合は障害年金を貰うことが出来ます。
①障害基礎年金(2級、1級)
②障害厚生年金(3級、2級、1級)
※会社員は①、②両方で、フリーランスは①のみ。
障害の程度
1級 他人の介助がなければ日常生活を送ることがほとんど出来ない。
2級 必ずしも他人の援助を受ける必要はないが、日常生活を送ることが極めて困難で
労働収入を得ることが出来ない。
3級 日常生活を送ることはできるが、フルタイム勤務は行えない。軽作業しか行えない。
障害年金を受け取れる金額の条件
- 初診日を証明できること
- 初診日に国民年金(厚生年金)に加入しており、加入期間の3分の2以上、保険料を納めていること
- 障害認定日に障害状態であること
計算式
報酬比例
→平均年収×加入年数×0.005481
※加入年数が25年に満たない場合は、加入年数=25年とみなして計算されます。
配偶者加給年金
→障害になってしまった人に生計を維持されている65歳未満の配偶者がいるときに加算
される年金のことそれでは下記の表で受給金額を計算してみましょう
報酬比例と配偶者加給年金は下記の表で出てくる単語です。
それでは表を参考に計算してみましょう。
三級 | 二級 | 一級 | ||
障害厚生年金 | ベース | 報酬比例(※) | 報酬比例 | 報酬比例×1.25 |
配偶者加給年金 | なし | 224,900円 | 224,900 | |
障害基礎年金 | ベース | なし | 781,700円 | 781,700円×1.25 |
子の加算 | なし | 第一子・第二子 | 第一子・第二子 | |
各224,900円 | 各224,900円 | |||
第三子以降 | 第三子以降 | |||
各75,000円 | 各75,500円 |
計算の例
20代会社員。平均年収450万円。既婚だが子供はいない。障害1級に認定された場合
①障害厚生年金
まずは報酬比例を計算
→450(平均年収)×25(年金加入年数)×0.005481=616.612.5が報酬比例となります。
障害1級の場合は
616,612.5(報酬比例)×1.25=年間770,765円(月額64.230円)
②障害基礎年金
871.700×1.25=年間984.625円(月額82.052)
①+②で年額755.390(月額約146.282)になります。
遺族年金
確率は低いものの、まだ若くても病気や事故で家族の生活を支える大黒柱がなくなった場合遺族は生活に困ることになります。
そんな時に、生活費として使えるのが遺族年金です。
①遺族基礎年金
②遺族厚生年金
※障害年金と同様会社員は①+②がもらえますが、フリーランスは①のみになります。
夫が会社員・公務員の場合
夫が会社員・公務員 | ||||
平均標準報酬月額(4~6月分の収入の平均額) | ||||
25万 | 35万 | 45万 | ||
遺族基礎年金+遺族厚生年金 | ||||
子供がいる妻 | 子供3人の期間 | 約14.2万円 | 約15.6万円 | 約16.9万円 |
子供二人の期間 | 約13.6万円 | 約14.9万円 | 約16.万円 | |
子供一人の期間 | 約11.7万円 | 約13.1万円 | 約14.4万円 | |
妻が40歳未満の期間 | 遺族厚生年金 | |||
子供がいない妻 | 約3.3万円 | 約4.7万円 | 約6.0万円 | |
妻が40歳~64歳の期間 | 遺族厚生年金+中高齢寡婦加算 | |||
約8.2万円 | 約9.6万円 | 約10.9万円 | ||
遺族厚生年金+妻の老齢基礎年金 | ||||
妻が65歳以降の期間 | 約9.9万円 | 約11.2万円 | 12.5万円 |
夫が自営業の場合
夫が自営業 | ||||
子供がいる妻 | 遺族基礎年金 | |||
子供3人の期間 | 約10.9万円 | |||
子供二人の期間 | 約10.2万円 | |||
子供一人の期間 | 約8.4万円 | |||
子供がいない妻 | 妻が40歳未満の期間 | なし | ||
妻が40歳~64歳の期間 | なし | |||
妻が65歳以降の期間 | 妻の老齢基礎年金 | |||
約6.5万円 |
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まとめ
以上障害年金と遺族年金でした^^
何も考えずに入っていた保険。
いざ社会保険の勉強はかなり大変でしたが、
社会保険があるおかげで最低限保障してくれることがわかりました^^
①自分が病気やケガになったときに貰えるお金を計算
②使える社会保険の把握
③社会保険でカバーできないぶんを保険でカバーしていく
④いらない保険の解約
ぜひ参考になればうれしいです^^
また、随時追加していこうと思います^^
参考文献